こんにちは、まさこです。
今回は、ヒアリと女王ヒアリの生命の誕生からその命が尽きるまでの生い立ちや、
強い毒を有する仕組みについてまとめようと思います。
ヒアリと女王ヒアリ
生まれ方（生い立ち）
左下：雌（働きヒアリ） 中：女王ヒアリ 右：雄ヒアリ（https://en.wikipedia.org/wiki/Fire_ant）
ヒアリは雄と雌が交配する事により、子どもができるのですが、その方法が変わっています。交配は飛行中に行われ、雄は雌と交配した直後に死亡してしまいます。
雄は交配だけの役目で、やることしたら死ぬので、自然界の雄は可哀想ですね。
それと一度交配した女王アリは、自らの翼はもう必要ないので幼虫の栄養分として与えます。
余談ですが、アメリカの南部では、
１エーカー（約1,200坪・・およそサッカーグラウンド1つ分に相当）あたりに、
1年で97,000匹の女王アリが生まれる可能性があるそうです。
それだけ繁殖していると、さすがに根絶は難しそうですね。
交配を終えると、新しく巣（以下コロニー）をつくる場所を探します。
多くの場合は、岩や葉の下、歩道や車道の小さな亀裂や隙間に作ります。
日本で発見されたヒアリも道路の亀裂の中で発見されましたね。
ちなみに、基本障害物の下に巣をつくるため、ヒアリの巣は目視で確認はできません。
畑や公園、芝生などの土でコロニーをつくった場合だけ、上に障害物がないので、
ヒアリ特有の盛り上がったアリ塚ができます。
出典：http://waynesword.palomar.edu/redmite8a.htm
こちらから、ヒアリのアリ塚やその内部構造について確認できます。
ヒアリの大きさや巣の見た目は？家に出たときの駆除方法や対策まとめ
そして、女王アリは土地に穴を開けて奥へと掘り進み、
交配の子部屋を作成すると、24時間以内に10〜15程の卵を産みます。
その卵は、だいたい8〜10日で孵化します。
それから、徐々に多くの卵から働きアリが生まれ、コロニーも大きくなり、
6ヵ月後には数千の軍隊の規模から畑や芝生でも確認されるようになります。
そのころには、女王アリは1日に1500匹の卵を産み、
働きアリの数も24,000匹にもなります。
最終的に典型的なコロニーまで育つと、80,000匹もの働きアリが
1つのコロニーの中で暮らしています。
寿命
画像：ヒアリのさなぎ（http://entnemdept.ufl.edu/creatures/urban/ants/red_imported_fire_ant.htm）
卵から成虫になるまでの期間は、22～38日です。
ここで豆知識！
他の昆虫は、産まれたらすぐに1匹で生きていかなければいけませんが、
アリの場合は、産まれてから成虫になるまでは、女王アリと働きアリが子育てをします。
集団で行動するアリ特有で、「家族」で協力しながら生きていくからだといわれています。
その後、働きアリとして活動し、
捕食されるなどのイレギュラーなことがない限り、最大180日間の生涯を全うします。
ここで豆知識！
働きアリは、3つのグループに分かれます。
大きさ：役職：寿命
小：普通の働きアリ（Minor workers）：30～60日
中：兵隊アリ（media workers）：60～90日
大：主要な兵隊アリ（major workers）：90～180日
働きアリは、大きさによって寿命が変わり、大きい個体ほど長生きします。
画像：大きさの異なるヒアリ 右：女王ヒアリ（http://www.ag.auburn.edu/enpl/fireants/biology.php）
女王アリに至っては、2～6年と長生きで、
その間は1日に1000個以上の多くの卵を産み、土地を移動して分布を広げていきます。
ヒアリの女王蟻が死ぬと他の働きアリはどうなるの？大阪港での繁殖は？
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普段食べているもの
働きアリは、小さな昆虫、ミミズ、および脊椎動物を含む死んだ動物、植物など、
多くの種類の食べ物を主食とし、食の幅が広いことから野菜にも多くの被害が出ています。
植物分泌物などの甘い物質（蜂蜜）などタンパクなものは、女王アリや幼虫の主食です。
女王と新しい幼虫に食べさせるための食料は、働きアリが捜索しています。
生成される毒の種類は？
出典：ヒアリに複数個所刺された画像（http://greendean.com.au/the-fear-of-fire-ants/）
ヒアリの保有する表力な毒は、壊死活性を示すアルカロイド性からなっており、
毒液の約95％がこのアルカロイドで構成され、
刺された症状としては、約1日後に痛みと白く膨れた膿の両方を引き起こします。
毒液の残り5%は、アレルギー反応（アナフィラキシーショック）を引き起こす
タンパク質、ペプチド、などの小分子の水溶液を含有しています。
ペプチドとは、
決まった順番で様々なアミノ酸がつながってできた分子の系統群である。1つのアミノ酸残基と次のそれの間の繋がりはアミド結合またはペプチド結合と呼ばれる。アルカロイドは、
微生物、真菌、植物、両生類などの動物を含む非常に様々な生物によって生産され、天然物（二次代謝産物とも呼ばれる）の中の一群を成している。多くのアルカロイドは酸塩基抽出によって粗抽出物から精製できる。多くのアルカロイドは他の生物に対して有毒である。引用：wikipedia
ヒアリは獲物を得るために
選択毒性（特定種類の生物にとってのみ致命的な毒性を発揮する性質のこと）
を保有しているといえます。
この毒を活用して、食料の調達や分布を拡大していき
現在は日本まで侵略を進めています。
こちらから、国内でヒアリが繁殖したときの被害状況を見ることができます。
ヒアリ日本に定着で実害はある？生態系や農作物に影響で野菜が高くなる？
まとめ：ヒアリの繁殖スピードは凄まじい
まず、働きアリが全部雌なことに驚きました。
雄は何してんねん！・・まぁ子孫繁栄のために命がけで頑張ってるからあれなんだけど。
それと、あまり記事とは関係ないですが、
ヒアリの記事を書きすぎて私の「気持ちわる耐性」がずいぶんと上がりました。
最近は、ヒアリを見ても・・今見たらやっぱだめでした！
まじまじ見るものではないですね・・うぇ・・
さて、今回は、ヒアリの寿命など書きましたが、
大きさによって寿命が変わるんですね。
それに女王ヒアリは、2年以上生きるとかヤバいですね。
大阪で見つかった女王ヒアリは既になくなってはいましたが、
死ぬまでにどれだけの卵を産んでいたか想像するだけで・・
しかも、他にも女王ヒアリはいるかもしれないしで、
もう日本も繁殖が始まっていそうな感じがします。
今は、市や国が港までとは言わず範囲を広げて
しっかりとトラップなどを用いて対策してほしいと思います。
では、今回は、
ヒアリと女王ヒアリの生い立ちについてと、主食と含有毒についてのまとめ
でした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
このたびの記事の参考文献は UF|IFAS 様より出典いたしました。
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