こんにちは、まさこです。
第1弾では、ハヤトゲフシアリはどんなアリなのか、その危険性について触れました。
【ハヤトゲフシアリ】新種の外来アリはどんなアリ?ヒアリより危険?
国内で発見されたばかりの新種の外来アリですが、
海外では、すでにその繁殖の高さから撲滅する対策がされているようです。
なので、今回は第2弾として国内の対策や対処法を練るために、
ハヤトゲフシアリの海外での被害状況についてまとめていこうと思います。
ハヤトゲフシアリ(ブラウジングアント)
出典:https://nt.gov.au
オーストラリアのハヤトゲフシアリは、
複数の女王アリが巣の中にいて、大きな巣であるスーパーコロニーを形成します。
そこでは、別名アリクイアリと言われるだけあり、
在来種のアリを捕食し、他のほとんどの無脊椎動物を食すことで、
生態系に影響を及ぼすアリです。
無脊椎動物の捕食については、こちら 脊椎動物とは を参考にしてください。
その繁殖力も高いので、定着してしまうと一気にコロニーを拡大させて、
多くの地域国をまたいで拡大します。
海外ではヒアリよりも繁殖力が高いといわれ、生態系へのダメージが危惧されています。
唯一ヒアリと違う点は、毒を保有していないことです。
オーストラリアの被害状況
オーストラリアで最初に確認されたのは、2013年のパース空港で、
その後2014年8月にベルモントの商業施設でも発見され、
2015年8月6日にはダーウィンの港と、どんどんその定着場所を広めています。
人間には直接害はないですが、
植物や造園に損害を与える可能性があります。
それに、ヒアリ同様電気のインフラを傷つける可能性もあります。
なぜ可能性の範囲でしか分からないのかと言うと、
まだ発見されて間もない新種のアリと言うことで、その被害もまだわかっていないのが現状です。
環境(生態系)への影響
出典:http://www.piat.org.nz
環境への影響も、先ほどの被害状況と同様まだ新種のため実害が出ていないですが、
このまま繁殖が進めば、もともとの在来種のアリや、多くの無脊椎動物を捕食するので、
生態系のプロセスを壊しかねない危険性があります。
生態系が乱れてしまうと、私達にも甚大な影響が出る事になるでしょう。
対策:疑わしいアリは報告
出典:https://invasives.org.au
手足、触覚が長いのが特徴です。
参考:ハヤトゲフシアリの大きさや特徴や色は?家に出たときの対処法は?
港が侵入する玄関口になることがほとんどなので、
港周辺で働く物資を輸送する人々は、ヒアリ以外にハヤトゲフシアリにも注意を払って
疑わしいアリを発見した際は、すぐに報告することが重要です!
見つけたらどこに連絡すればいい?報告先は?
報告先として、現在は決まっていないので、
以下の外来生物対策室か、最寄りの自治体へ報告するようにしてください。
連絡先環境省自然環境局
野生生物課外来生物対策室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8344
室長 曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当 若松 佳紀
近畿地方環境事務所 野生生物課
代表 06-4792-0700
直通 06-4792-0706
課長 鑪 雅哉
課長補佐 深田 富士雄
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対処法:臭い探知犬の育成から実用
オーストラリアでは、現在この危険なアリであるハヤトゲフシアリの撲滅を目指しています。
その方法としては、蟻の臭いを覚えさせ訓練した臭い検出犬の実用です。
画像:訓練を受けた犬(WillowとOlivia)出典:https://dpir.nt.gov.au
もともとは、ヒアリを発見するために訓練されたのですが、
現在はハヤトゲフシアリを発見するための探知犬として活躍しています。
訓練の一環としては、
ハヤトゲフシアリが繁殖しているフィールドでトレーニングをしたそうです。
ちなみにハヤトゲフシアリについては、人間に対する攻撃性がないことを書きましたが、
ペットに対しても無害なので、安全を考慮する必要がなく訓練が可能です。
訓練が完了すると、
数メートル離れた場所からでもハヤトゲフシアリの放つフェロモンを検出することが可能で、
繁殖が増える前にハヤトゲフシアリの巣(コロニー)を特定することができます。
この方法がハヤトゲフシアリの撲滅に繋がるのであれば、
国内でも、とりいれた方が良いと感じるところです。
まとめ:怪しい蟻は報告しよう!
今回は、海外での被害状況や、その対策と対処法についてまとめました。
新種と言うこともあり、まだ被害は出ていませんが、
多くの在来種を捕食することから、繁殖が広まれば生態系への混乱が懸念され、
私達へも遠からず甚大な影響を及ぼしかねません。
なので、定着する前に怪しい蟻を発見した際は
環境省か最寄りの自治体へ連絡すると対策に繋がります。
ただ、やみくもに連絡をする前に、
自らその特徴を把握してから連絡することをおすすめします。
では、今回は、
ハヤトゲフシアリの海外(オーストラリア)での被害状況とその対策と対処法について
でした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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